床に落ちた髪の多さや、お風呂の排水溝に溜まった髪の毛をみて「え?こんなに抜けてるの?」と不安なった経験はありませんか?
また、年間を通して抜け毛が増えるシーズンに心当たりはありますか?
実は、「秋」がもっとも髪の毛が抜けるシーズンと言われています。
一般的に、普段から1日50~100本近くの髪の毛が抜け落ちますが、秋には、1日に100~200本の髪が抜けるというデータも・・・
本記事では、どうして秋に「髪の抜け毛」が増える理由、夏から始められる対策について解説していきます。
秋に「抜け毛」が多い理由
毛の生え変わり
「髪の毛の生え変わり」といっても、猫や犬などの動物のように「換毛期」と呼ばれる体毛の生え変わりが起こるわけではありません。
しかし、季節の変わり目に「抜け毛」が増えると感じる人は多くいます。人の髪には「ヘアサイクル」があり、3年~6年かけて「成長期」や「退行期」を繰り返しています。
9割が「成長期」と言われていますが、実はこのヘアサイクルが季節の影響を大きくうけてしまうのです。
気候の変化が頭皮へのダメージとなり、成長期に十分栄養が行きわたらず退行期へ突入することで、ヘアサイクルが早まるために髪が抜けるようになります。

夏場の紫外線ダメージ
顔と比べて、髪や頭皮は太陽に近い位置にあると考えたことありますか?
上を見ながら歩いている人はあまりいませんよね。
つまり、頭皮・頭頂部は身体の中で最も多くの紫外線を浴びてしまっていることになります。
顔にはUVカットの日焼け止めを塗るのに、頭皮は特にケアしていませんという女性が多くいますが、実はもっともケアして欲しい場所が「頭皮」なんです。
髪や頭皮が浴びる紫外線は、顔や肌の3倍とも言われます。
夏場のダメージが蓄積することで頭皮の痛みが進行し、秋は髪が抜けやすくなるのです。

夏場の大量の汗
夏は何もしなくても大量の汗をかきますよね。
汗が皮脂に吸収され、水分が蒸発して、皮脂に塩分が残ります。この塩分を含んだ皮脂が塊となり、「皮脂づまり」が起きやすい環境となってしまうのです。
頭皮は皮脂腺が多い部位であり、“暑い”と感じた時には、もう汗をかいています。
汗をかいた際はこまめにふき取るなど、こまめなケアを行わないと頭皮環境が悪化し、夏が終わることから抜け毛が目立つようになっていきます。

夏バテによる栄養不足
暑さで食欲がなくなり、冷たい飲み物やアイスで食事を済ませてしまう・・・なんてことありませんか?
6月から暑さが徐々に始まり、2~3カ月暑い日々が続く中、栄養のある食事を怠ると、体が栄養不足の状態となり、かえって夏バテしやすい身体に。
限られた体内の栄養の行き先は、当然心臓や内臓、肺です。
そのため、髪や爪には栄養が全く行き届かない状態となります。この状態が長くなるほど、髪が細く抜けやすくなってしまいます。
よくある夏の過ごし方~髪にとってはNG!!!~
屋内の冷房のあたる部屋にずっとこもってしまう
夏は暑く汗もかきやすいため、ついつい涼しい屋内に居座ってしまうという人も多いはず。
実は、エアコンの冷風は頭皮の乾燥に繋がり、本来備わっているバリア機能を落としてしまう原因にもなっているのです。
汗をかいた状態で涼しい部屋に入るとひんやりして気持ちよいため、その感覚が勝ることで「頭皮が乾燥している」ことに気が付かないとも言えます。
また、長時間涼しいところにいることで体が冷えてしまい、血行が悪くなることも考えられます。
髪に栄養を運んでいるのは血液。
そのため、血の巡りが悪くなると髪へ栄養を運べなくなってしまうのです。
エアコンの効いた部屋と、そうでない場所を繰り返し行き来していると、室内外の温度差が引き金となり自律神経の乱れにつながることから、抜け毛を増長するため注意が必要です。
食事代わりに、冷たい飲み物やかき氷をたくさん食べてしまう
どうしても暑いと冷たい飲み物を一気に飲んでしまいますよね。
食欲がないときは、かき氷やアイスが食事代わりに・・・なんて女性も多いはず。
外気温が高いと血液が停滞し、消化機能の低下が起こると言われています。
ただでさえ、ビタミン、ミネラルなどの栄養素の吸収が悪くなっているのに、食事をかき氷などで済ませたらどうでしょう。
身体が栄養不足の状態となり、頭皮に十分な栄養が行きわたらなくなります。
ついつい食欲がないとやってしまいがちなことですが、夏の時期は「栄養不足」に注意が必要です。
日焼け対策をせずに外出
「ちょっとそこまで」だからと、日焼け対策せずに外出していませんか?
あなたが思っている以上に、頭部は紫外線を浴びています。
身体の中でも最も太陽に近く、日焼けや炎症を起こしやすい場所ですが、頭皮の日焼け対策をしていない女性が多くいます。
そのため、いつの間にかダメージが蓄積され、抜け毛・薄毛の原因になってしまうのです。

コロナで外出自粛が多い今だからこそ、秋に向けて自宅でじっくりケアしましょう!
シャンプーの見直し
夏は、海に行ったり、外でBBQしたり、楽しいイベントが多いですよね。そのあと、髪の毛、ギシギシしていませんでしたか?
海水の塩や不純物が長時間髪についていると、髪の水分やたんぱく質が失われていきます。
また、紫外線を浴びることでキューティクルがはがれて髪の内部が乾燥し、枝毛や切れ毛などのダメージを受けてしまいます。
キューティクルがはがれ、塩水、不純物、紫外線が加わることになるため、楽しいイベント後の髪は、かなりのダメージをうけた状態に・・・
毛穴にも汚れや汗が詰まった状態ですので、頭皮と髪を早めにケアしてあげましょう。
ポイントはシャンプー。
洗浄力が強く、洗い上がりはさっぱりする石油系シャンプーを使っていませんか?
実は、頭皮にも髪の毛にも優しいとは言えません。
抜け毛が多くなる秋の季節こそ、シャンプー剤の成分にこだわりましょう。
お肌と同じ弱酸性のアミノ酸系のシャンプーで、育毛をサポートする成分が配合されているものがベストです。

血行を良くする運動やマッサージ
夏の運動不足を解消して、血行促進と汗腺のはたらきを活性化させていきましょう。
簡単にできる対策のひとつが「頭皮マッサージ」
血行が悪いと頭皮は赤みがかっています。通常は青白い色をしていますので、赤みが気になる人は注意してケアしましょう。
血行が改善すると髪に運ばれる栄養量もUPし、ハリのある毛質に変化します。
合わせて顔のハリも改善することから、頭皮マッサージは特に女性におすすめです!
秋は気候も快適になり、外でランニングやウォーキングをする人も増えていきます。
身体を動かすことで新陳代謝がUPし、老廃物が外に流れやすくなるため、夏に蓄積された老廃物や毒素をどんどん流しましょう!

早めの育毛剤対策で頭皮に栄養を
抜け毛や薄毛が気になりはじめてしばらく経ったころ、最終手段で「育毛剤」を使う人が多くいますが、実は早めに使うのがポイント。
育毛剤はなにより「継続」が必須条件となっていますので、抜け毛が深刻化した状態からはじめると半年~数年かかるケースもあります。
抜け毛が多いとわかっている秋だからこそ、次に生えてくる毛髪のための土台作りを行いましょう。
土台となる頭皮は荒れている状態では健康な髪の毛は生えません。
育毛剤で毛髪・頭皮ケアに有効な成分を補給することで、抜け毛を最小限に抑えることができ、次に生えてくる髪にもメリットが高いと言えます。

食事
夏にかく大量の汗によって体はミネラル不足、そして夏バテによる食欲のなさからたんぱく質やビタミンが足りていない状態になっています。
これらの栄養素が身体から不足すると丈夫な髪が育たず、抜け毛が誘発すると言われています。
そして、次に育つはずの髪の発育にも影響が・・・
さまざまな食材が豊富に採れる秋にしっかり栄養を摂りましょう。
卵
良質なたんぱく質で、鉄分、亜鉛、セレニウムなどのミネラルも含まれています。ただし食べすぎは、コレステロールの摂りすぎになりますので注意しましょう。
豆腐
たんぱく質が豊富で、女性ホルモンをサポートする大豆イソフラボンを多く含みます。
牡蠣
たんぱく質が豊富なうえ、亜鉛も多く含みます。
イワシ、サバ、アジ、サンマなど(青魚)
たんぱく質が豊富で、さらに血液サラサラにするといわれるDHA、EPAなども含まれています。
緑黄色野菜
色の濃い野菜は、血行促進によいビタミン類をたくさん含んでいます。
さいごに
秋にしっかり抜け毛ケアをすることで、夏のダメージをカバーすることができます。
栄養が足りずに髪の毛や頭皮環境が悪くなっている場合、効率的に栄養補給するのにサプリメントもおすすめです!
さっそく今日から秋の抜け毛対策、始めてみてくださいね。