薄毛に関するどうして

女性の薄毛に隠された病気ー膠原病(こうげん病)と薄毛の関係ー

30代女性のみなさん。最近自分の「抜け毛」にドキッとしたことありませんか?

普通に生活していても1日50本~100本の毛は抜けると言われていますが、髪を洗った後やドライヤーで乾かした後、床に落ちた髪の量、増えていませんか?

女性の抜け毛はさまざまな要因が複合化されているため、原因を1つに割り当てるのは難しいと言われていますが、

万が一「病気による抜け毛」だった場合、放っておくわけにはいきません。

本記事では、膠原病と抜け毛について解説していきます。

膠原病とは

「膠原病」という名前はみなさん聞いたことありますよね。

実は、「膠原病」とは自己免疫疾患と呼ばれる病気の総称で、1つの病気ではありません。

臓器や筋肉、血管、関節などのさまざまな場所に炎症が起こります。

膠原病の代表的な病気として知られているのは関節リウマチですが、他の膠原病の病気を併発することも。

そのため、治療をしていくには膠原病のうち、どの病気であるのかも重要な指標になります。

膠原病の代表的な病気

関節リウマチ

関節リウマチは、指などの関節が炎症を起こすことで、腫れや痛みがおこる病気

特に30~40歳代の女性に多く発症します。軽症の人もいれば重症の人もおり、症状もさまざま。

関節リウマチは、関節だけではなく全身に症状がでることから、貧血症状や、身体のだるさ、微熱などの症状がみられる場合、症状が悪化する可能性もあります。

全身性エリテマートデス

実は、「全身性エリテマトーデス」は膠原病の中でも比較的患者数が多い病気。

平均すると男女比は1:9ほどで、圧倒的に女性に多く、中でも20~30歳代の若い女性に発症しやすいのが特徴です。

発症のきっかけとして多いのは、日光(紫外線)を浴びたことやストレス、妊娠出産、薬の使用、ウイルスや細菌感染と言われおり、

膠原病の中でも、脱毛症の原因になる可能性が高い病気

朝起きたときに、枕にこれまでなかったほどたくさん髪の毛がつくようになり、円形脱毛のように部分的に髪の毛が抜けたり、全体の髪の量が減ったりすることもあります。

強皮症

漢字の通り、皮膚が硬くなる病気で、男女比は1:12と、30~50歳代の女性に多くみられます。

冷たいものに触れると手指が蒼白~紫色になる「レイノー症状」や、人によっては手のこわばりを伴う「皮膚硬化」という症状が見られ、

指先だけではなく、頭皮に強皮症が発症すると、抜け毛となり脱毛症となる場合があります。

参考:難病情報センター

膠原病の原因

膠原病の原因はいまだ解明されていません。

考えられる要因として、遺伝や環境、免疫異常などが挙げられており、中でも「免疫異常」(正常な細胞を自ら傷つけることによって発症)によって発症する人が多いと言われいています。

膠原病の症状

膠原病はさまざまな病気があるため、軽い症状から重い症状まで幅広くあります。

しかし、膠原病は「慢性的」な病気ですので、身体のだるさや異変が長く続く場合は注意が必要。

数週間、数ヶ月改善しなければ、放置せずに一度医療機関を受診するようにしましょう。

代表的な病気の症状をみていきます。

関節リウマチ

全身症状

微熱や全身のだるさ、疲労感など

関節症状

手のこわばりや腫れ、痛み。手や指に力が入りにくく、作業がしづらいなど

手指の変形

尺側偏位、スワンネック変形、ボタンホール変形、オペラグラス手、外反母趾など

手足以外の関節の症状

ひざに水がたまる、内反膝(O脚)、外反膝(X脚)、股関節の痛み、肩やひじの痛み(四十肩・五十肩に似た症状)など

リウマチ結節

ひじの外側など骨が出っ張っている部分コブができる症状
肘や後頭部などにできやすく、痛みはないものの炎症が強くなると大きく硬くなる

間質性肺炎

肺の間質という組織に炎症が起こり、症状が進むと息切れや呼吸困難がみられるようになる

血管炎

爪の周囲に点状出血、皮疹や発疹、紫斑がみられたり、手指の指が壊疽したり、もの症状として充血や痛みが生じる場合もある

骨粗鬆症

腫れのある関節近くの骨がもろくなるという特徴があるほか、治療でステロイドを使うことによるステロイド性骨粗鬆症も起きやすくなる

貧血

炎症によって、酸素を運ぶヘモグロビンの産生が妨げられるため、貧血が見られる傾向がある

全身性エリテマトーデス

全身症状

発熱、全身倦怠感、易疲労感、食欲不振など

関節症状

手や指が腫れて痛い関節炎を起こす

皮膚症状

頬に赤い発疹ができるのが特徴
また、顔だけでなく、頭部や背面などに丸い形をしたディスコイド疹がみられる

光線過敏症

日光にあたった皮膚に、発赤や痛み、水ぶくれ、かゆみ、熱が出る症状で、すぐに症状が出る人もいれば、数日ほど空けてから現れることもある
光線過敏症はシップ剤で起こる場合もあるため、区別が必要

口内炎

小さい潰瘍がいくつもできる場合や、大きな潰瘍ができる場合がある
口腔内に白いコロニーのような水ぶくれがみられ、ウイルス性の口内炎は、その口腔内の症状が出るまでに発熱することが多い

脱毛

円形脱毛のように部分的に髪の毛が抜けたり、全体の髪の量が減ったりのが特徴
髪が痛みやすく、髪の毛が途中から折れてしまう人も

強皮症

手指の症状

レイノー症状
寒冷刺激で手指が蒼白~紫色になる症状で、初発症状として最も多い

皮膚硬化
手指腫脹からはじまり、手背、前腕、上腕、躯幹と体の中心部分に進む

その他の皮膚症状
毛細血管拡張、色素沈着、色素脱失、皮膚の石灰沈着、爪上皮(爪のあま皮)の黒色出血点、指尖部虫、喰状瘢痕、指尖部潰瘍など

内臓の症状

逆流性食道炎
食道下部の硬化を生じ、食道蠕動低下によって生じる

肺線維症
最も重要な臓器合併症である。悪化により空咳や呼吸困難が生じ、酸素吸入を必要とすることもある

口腔症状
舌小帯短縮、肥厚、開口障害、強皮症腎クリーゼ
腎血管の障害により、その結果腎血管性高血圧が生じ、時に急激な経過で腎不全に至ることも

参考:順天堂大学

膠原病と抜け毛・薄毛の関係

膠原病は20代~40代の若い女性に多く、男性の発症率の10倍。

中でも「全身性エリテマトーデス」の症状の1つに”抜け毛“が含まれており、多くの女性を悩ませています。

自己免疫機能の異常によって、自らの細胞を攻撃してしまうことで代謝異常やホルモンバランスの乱れ、頭皮の炎症が起こります。

その結果、髪の毛に十分な栄養が行き届かなくなり”抜け毛”が起こると言われています。

また、産後に免疫機能が回復し、一気に活性化するため自己免疫疾患が起こりやすくなるため、産後にも膠原病が起こりやすいと言われています。

頭皮の一部がまとまって抜けて『円形脱毛症』になったり、抜け毛の量が異様に多く感じる場合は膠原病が原因かどうかは断定は難しいものの、注意が必要です。

膠原病の場合、発熱などの身体の不調が見られることがあるため、抜け毛の他に心当たりがある場合は病院への受診をおすすめします。

膠原病による抜け毛・薄毛は治る?

膠原病による脱毛症が生じた場合、体調が改善することで脱毛症状が落ち着くことがあります。

しかし、女性の抜け毛や薄毛はそんなに単純なものではなく、ストレスやホルモンバランスなど多くの要因が関係しているため、『病気が治れば抜け毛が落ち着く』と断言することはできません。

膠原病は、医師でも専門医でなければ判別が難しいとされる病気です。早期に医療機関にて診断を受けましょう。

膠原病による抜け毛・薄毛の治療方法

何科に受診すればよいか

抜け毛症状以外に身体の不調を感じている場合、「内科」を受診しましょう。中でも病院においては「膠原病・リウマチ内科」など専門ごとに分かれている施設もありますので、ホームページで事前に確認するとよいでしょう。

抜け毛や薄毛のみ気になる場合は、女性専用の薄毛外来をおこなっているFAGAクリニックへの受診もおすすめ。

血液検査や詳細な問診を薄毛治療前に行うため、数値に異常がある時点で当然ながら病気の治療が優先されます。

診断方法

膠原病が疑われたら、まず最初に行うのは「血液検査」。自分自身の免疫機能が異常行動を起こしているため、異常を起こしている自己抗体検査します。

また、尿検査、X線検査(関節・胸・腹)を行い、時に、CT、MRIといった画像検査、放射線を出す物質を体内に入れて炎症のある部分を見つけるRI検査も行います。

膠原病は全身に炎症が起こることから、全身の検査(関節や皮膚、腎臓などの臓器)が必要になります。

治療方法

膠原病には予防法も完治する治療法も現時点ではありません。

治療としては「自己を攻撃する免疫を抑制する薬剤」や「炎症を抑える薬剤」が中心。

繰り返しになりますが、「膠原病」とは自己免疫疾患と呼ばれる病気の総称で、1つの病気ではありません。そのため、抱えている病気がどのようなものかによりますが、多く使用されるのは『ステロイド』。

併せて免疫抑制剤も多く使われます。

セルフケア

紫外線対策

詳しいメカニズムはわかっていませんが、皮膚に紫外線を多く浴びることで免疫系に何かしらの異常が生じると言われています。

特に日射しの強い夏場の対策として、外出するときは日焼け止めを塗る、帽子をかぶる、日傘をさすなど、こまめに心がけましょう。

感染症

体内へのウイルスや細菌などの侵入も、免疫系に影響を与えることがあります。

本来であればウイルスや細菌が体内に入ると、私たちの免疫系が働いて、それらを攻撃してくれます。

しかし、何らかの異常が起こると、正常にはたらいていた免疫系の攻撃が、自分の細胞を攻撃するように・・・

明確な関係性やメカニズムは明らかになっていませんが、もしなにかの感染症にかかってしまったら、医師の指示にしたがって膠原病を誘発しないように対策する必要があります。

セルフケアとしては、普段から風邪をひかないように栄養のある食事や軽い運動をして免疫力を高めたり、基本的な手洗いうがいを徹底するなど、人から移らないような対策をしていきましょう。

円形脱毛症に心あたりがある場合は・・・

髪全体のボリュームが減ってきたり、生え際の後退の要因は、ストレスによる場合が多い一方で、

ある一部分の毛母細胞が死んでしまい。円形や楕円形に髪の毛が抜ける場合は、ストレスも関係していますが、自己免疫疾患が要因に挙がるケースは少なくありません。

たかが抜け毛と考えてしまう人もいますが、実は大きな病気のサインかもしれません。

早い段階で治療が開始できるよう、心当たりのある症状があった場合は早めの受診を検討しましょう。