薄毛に関するどうして

女性の薄毛に隠された病気ー甲状腺機能低下症と薄毛の関係ー

女性の薄毛には様々な原因があります。その中に1つに、『甲状腺機能低下症』という病気があります。

 

甲状腺機能低下症は、放置しておくと身体機能が低下し、さまざまな症状があらわれる病気です。しかし、しっかり治療を行うことで、症状が改善していきます。

本記事では、『甲状腺機能低下症』に関する基本情報から「薄毛」との関係、対策について解説していきます。

甲状腺のはたらき

甲状腺は、甲状腺ホルモンをつくり、分泌、保存するはたらきをしています。

甲状腺ホルモンは、人の脳、内臓、筋肉などの身体のはたらきを活発にしたり、新陳代謝を高めるはたらきがあり、人間が生きていくうえで必要なホルモンです。

甲状腺でつくられたホルモンは、適切な量が血液中に分泌され、全身に運ばれますが、その際に余った分は甲状腺内に貯蔵され、不足した場合に必要量が分泌されるように調節されています。

甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンのバランスが崩れると、さまざまな病気や症状を引き起こします。中でも橋本病や甲状腺機能低下症は、女性の薄毛との関連が深い病気です。

参考:エーザイHP

甲状腺機能が低下すると

通常、甲状腺機能が正常にはたらいている場合、交感神経を活性化したり、体温を上げて汗をかきやすくしたり、全身の細胞の活動性が高まります。

一方で、甲状腺機能が正常ではない場合(甲状腺ホルモンの分泌量が低下した場合)、真逆の状態に・・・

いつもだるくて眠くなったり、食欲が減退し、寒がりになります。また、心臓のはたらきが悪くなったり、便秘がちにもなります。

この状態は、男性よりも女性に多くみられ、女性の発症率は男性の10倍とも言われています。

参考:エーザイHPメディカルノート

甲状腺機能低下症の症状は

=甲状腺機能低下症の自覚症状=

髪の毛が抜ける、眠い、倦怠感、肌があれる、皮膚が乾燥する、まぶたがむくんでいる、寒さに敏感になる、便秘になり太りやすい、声がかすむ、うつ状態など

これらの症状は、普段の生活内でよくある症状のため、なかなか気が付かない場合もあります。

チェックポイント

甲状腺機能低下症の症状の中に「むくみ」とありますが、普通のむくみとは違うことを覚えておきましょう。
甲状腺機能低下症の場合、むくみやすい場所は『目元と口元』
「ふくらはぎがぱんぱんに張っているむくみ」とは違い、腫れているような状態になっていたら要注意です。

活力の出ない日が長く続いていたり、普段から身体の不調を感じている人、症状に心当たりがある人は、一度専門医への相談をおすすめします。

甲状腺の病気になりやすい人

遺伝性

遺伝性の確立が高いのも「甲状腺機能低下症」の特徴。はっきりした数値はまだ明らかになっていませんが、家族の中で「甲状腺機能低下症」の病気をもっている人がいれば、専門医への受診をおすすめします。

日常生活内で、髪の抜け毛が増えたり、顔や首がむくんで腫れあがってくる症状に心当たりがある人は要注意です。

特に女性の抜け毛は、さまざまな要因が複合化されて起きています。

ストレスや女性ホルモンバランスの乱れなど。

これらから抜け毛の原因を一つに絞ることは困難です。

甲状腺の病気の症状は、ほかの病気と間違われたり見過ごされたりしがちですので、家族や身内に「甲状腺機能低下症」の病気を持った人がいるかどうかは確認しておくべき項目です。

女性に多い

女性は男性よりも自己免疫による障害を起こしやすいと言われています。

これは、女性は「甲状腺ホルモンの分泌量がそもそも少ない」ことが影響しており、基礎代謝が低くなることで免疫力低下にも繋がります。

女性は男性よりも一生のうちに自己免疫障害を起こしやすいため、この病気の影響を受けやすくなるのです

中でも中年以降の女性に多くみられることから、更年期障害と勘違いして病気を見落としてしまう場合が多いです。

「甲状腺機能低下症」は、自己免疫の異常によって起きる病気のため、体質や年齢が関係していると言われているものの、明確な原因は明らかになっていませんが、「女性は注意した方が良い」ということに変わりはありません。

甲状腺機能低下症でだるさを感じる女性

甲状腺の病気と薄毛の関係

先ほどの女性の薄毛はさまざまな要因から起こると記載しましたが、甲状腺ホルモンの分泌量が低下することによっても起こります。

甲状腺ホルモンは新陳代謝を促進させるはたらきがあり、皮膚や髪を成長させる役割もあります。

そのため、甲状腺ホルモンの分泌量が低下すると皮膚が乾燥したり、髪が充分に育たないことから、結果的に抜け毛が進行し薄毛になってしまうのです。

甲状腺機能低下症で薄毛が進行する女性

甲状腺の病気による抜け毛は治る?

甲状腺機能低下症が原因で起こる抜け毛は、病気を治療することで改善させることが可能です。

甲状腺の機能が低下している場合には、不足している甲状腺ホルモン量をホルモン剤の服用で補う治療を行います。

ホルモン剤の治療によって症状が改善される場合と、これからさきずっと服用を継続しなければならない場合がありますが、いずれにしてもホルモン剤によって甲状腺ホルモン量が正常に維持できれば、健康な人と同じように生活することが可能です!

甲状腺機能低下症の治療

専門科への受診

身体の不調がある場合は内科や内分泌科を受診しましょう。身体の不調等はなく、抜け毛が薄毛が気になるという場合は皮膚科や薄毛専門クリニック(AGAクリニック)への受診がおすすめです。

AGAクリニックでは、血液検査をおこなっているため、もし身体に異常がある場合は原因となる病気の治療が当然優先されます。

「甲状腺機能が低下している」と判断されれば、病気を治療することで薄毛治療にも繋がります。

診断方法

触診

治療に入る前に、触診にて今の状態を把握します。
甲状腺の腫れや顔のむくみ、声の異常などを確認し、甲状腺機能低下症が疑われたら次の診断に進みます。

血液検査

血液検査では、甲状腺ホルモン(FT3とFT4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌量や自己抗体値、コレステロール値などを調べて、甲状腺機能の働きや疾患の種類を診断。
検査の結果、甲状腺ホルモンの値が正常よりも低ければ「甲状腺機能低下症」と診断されます。

超音波検査

甲状腺の大きさや異常を調べる検査。
触診で腫れやしこりが疑われる場合、超音波によって腫瘍の有無や位置などを確認します。

治療方法

「甲状腺機能低下症」の治療においては、症状が一時的なものか慢性的なものかで治療方法が変わってきます。

多くの人は継続した治療が必要とされていますが、症状が一時的で軽度のものであれば特に治療の必要はないと診断される場合も。

症状が慢性的で強く現れている場合は、数ヶ月間~生涯にわたり甲状腺ホルモン剤を服用することになります。

薬剤による治療

甲状腺ホルモンを補充する薬を服用することで治療していきます。

最初は少量からスタートし、少しずつ内服量を調整。

その人の年齢や症状の強さによって服用量は異なり、安定した効果が得られるまでの時間も人によって異なります。

特に女性の場合、甲状腺がうまく機能していないと不妊や流産、早産、妊娠中の合併症や赤ちゃんへの影響が現れる可能性もあるため、これから妊娠・出産を考えている女性は早めの治療が大切となります。

食事による治療

甲状腺機能に異常がある場合、食事には気をつけなければなりません。

甲状腺機能低下症では、ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、ナイアシンなど)やミネラルを摂り、エネルギーを作る必要があります。

「甲状腺機能低下症」の改善に繋がる食材として、玄米や雑穀、豆類、イモ類、魚・肉類などがあります。

これらの食材は、甲状腺ホルモン不足による代謝の低下を補うはたらきが期待できますので、積極的に摂るようにしましょう。

摂取が厳禁ではありませんが、控えてほしい食材を次に挙げましたので参考にしてください。

海藻や昆布にはヨウ素が含まれており、これらの食品を多く摂ることで甲状腺機能低下症の症状が悪化させる可能があるため、注意が必要です。

また、菜の花、京菜、白菜、大根などのアブラナ科に属する野菜は、ゴイトロゲンと呼ばれる抗甲状腺物質が含まれているため、食べ過ぎには注意しましょう。

 

さいごに

女性にとって髪の変化は敏感に気が付く場所。

普段からストレスや月経不順でホルモンバランスが乱れている場合、抜け毛の原因がまさか病気だとは思いませんよね。

抜け毛の症状だけでなく、顔のむくみや声のかすれなど、身体全体の変化を感じたら『病気かも』と疑うようにしましょう。

女性の場合、発症率そのものが高いと言われていることに加え、妊娠中あるいは妊娠を希望している中で病気が発症した場合、自分自身の問題だけでは済まなくなります。

「甲状腺機能低下症」は早めの診断・治療で症状が改善する病気ですので、「抜け毛」を軽視するのではなく、あらゆる視点から原因を疑ってみてくださいね。